西野亮廣著|『新・魔法のコンパス』

著者:西野亮廣
初版:令和元年5月24日

こんにちは、ヒデです。

今回は、西野亮廣さんの「新・魔法のコンパス」を紹介します。

 

 

昨日までの常識が今日の非常識になって、昨日までの非常識が今日の常識になる。

そんな変化の激しい時代は、いとも簡単に過去の常識にしがみつきすぎた人間を容赦なく斬り捨てていきます。

薄情なほどに...

不安で震えて当然です。

世間のルールと合わせることができないことがあって当然です。

やりたいことが見つからなくて当然です。

猛スピードでルールチェンジが繰り返される時代だから、「どれだけ時代が変わっても変わらない普遍的なルール」を本書は教えてくれます。

「時代の歩き方」を

ボクたち人間は〝知らないものを嫌う性質〟を持っています。  

ですが、未来を知ろうとしない限り、未来を迎えることができません。  

「なんか、よく分からないけど、怪しい」と蓋をしてしまったモノの中に、人生を豊かにする選択肢が眠っているんです。 

だから、「知ること」から逃げちゃダメです。

 

 

お金は「他者に提供した『価値』の対価」

たとえば「おむすび」を握ったとします。 その「おむすび」を、お腹いっぱいの人に売るのと、お腹ペコペコの人に売るのとでは、「提供した労働量」は一緒なのに、「おむすび」一個あたりの値段が変わってきますよね。 

理由は、「提供した価値」が違うからです。


山の上で売っている缶ジュースは、どうして高いのか?


それは「缶ジュースを山の上まで運ぶコスト(人件費)がかかっているから」って言われますけど...

今後、ドローンが自動で山の上まで缶ジュースを運んでくれるようになって、「運ぶコスト(人件費)」がかからなくなったら、山の上の缶ジュースは安くなるのでしょうか?

答えは「安くならない」です。

汗を流して山を登ったお客さんは、地上にいる時よりジュースを欲しているから。

山の上で売られている缶ジュースは、「提供した労働」で高くなっているわけじゃありません。

「提供した価値」で高くなっているんです。  

とにもかくにも「価値」なんです。

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サラリーマンは、「お金=提供した労働の対価」という考えの人が多いです。

もっと言うと、「お金=我慢の対価」という考えを持っていて、汗水を流さずにお金を手に入れることは『悪』としてしまいます。

このサラリーマンが言う、「お金が欲しければ労働量を増やせ」 という思考は、マジョリティだと思いますが...

お金の本質は、そこにはありません。

お金は「提供した労働の対価」ではなくて、「提供した価値の対価」なんです。

決して汗水を流して働くことを否定しているわけではありません。

「労働量」と「収入」は必ずしも比例関係にあるわけじゃないと言うことです。

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そもそも、収入が高い人と低い人の違いは何?


世の中には、給料の安い人と、給料の高い人がいますよね。

その違いは、「希少価値」なんです。

「100人に一人の人材」になるか、「100万人に一人の人材」になるか当然、替えが効かない人材になったほうが収入は増えますよね。

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『1万時間の法則』

1万時間の法則とは、ある分野のエキスパートになるには1万時間の練習・努力・勉強が必要だという理論です。

ザックリ説明すると、一つの分野に『1万時間』費やせば、100人に一人の人材になれますよって話なんです。

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希少価値を効率良く上げる方法

たとえば、最初に『A』というモノに1万時間を費やしたとします。

まずは『A』に1万時間を投下して、「100人に一人」の人材になります。

次は、まったく違う分野『B』に1万時間を費やす。 

そうすると『B』でも「100人に一人」の人材にりますよね。

この『A』と『B』の両方を兼ねている人間は、「100人に一人×100人に一人」なので、1万人に一人。  

この瞬間に希少価値が一気に上がるんです。

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ヨット理論


人生には、「追い風」「向かい風」「無風」の三つの「風」が入れ替わり立ち替わりやってきます。

みんな「追い風」が吹くことを願っていますよね。

それが無理なら「無風」であることを願うはず。

つまり、「向かい風」だけは避けたいと...

だけど、その順番で「風」を捉えていると、少し勿体無いんです。

ヨットは『追い風』だと前に進むし、『向かい風』でも帆の傾け具合で前に進むんです。  

ヨットがピクリとも動かないのは『無風』時なんです。

つまり、一番やっかいなのは『無風』のときです。

なので人生で、本当に避けなきゃいけないのは『無風』なんです。

定位置にいるようだけど、実際のところはジリジリと後退しています。

だって、周りが前に進んでいるんですから。

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夢を追いかける人間には「責任」がある。

今、キミのまわりには、たくさんの人がいる。その中には、その昔、夢を持ち。どこかで折り合いをつけ、夢を捨てた人がいる。

そんな中、キミは、彼らが折り合いをつけて捨ててしまった夢をまだ持ち続け、 そして、その夢を叶えようと頑張っている。  

夢を捨てた彼らにしてみれば、夢に向かって走るキミの姿は目障りで仕方がない。 キミの夢が叶ってしまったら、「夢は叶わないから、もう諦めよう」と折り合いをつけた〝あの日〟の自分が間違いだったことを受け入れなきゃいけなくなるからだ。 

当然、「俺も諦めたのだから、お前も諦めろよ」という力学が働く。

キミは、皆が捨てて今はもうゴミになってしまった夢を持ち続けている『ゴミ人間』で、彼らからすると、キミは酷く汚く、そして酷く臭い。

彼らは執拗にキミの足を引っ張ってくるだろう?  

人間が感情の生き物である以上、この理不尽が世界から無くなることはない。

いつまで、その場所にいるつもりだ?

キミが終わらせるしかないんだよ。  

誰よりも行動し、誰よりも情報を収集し、絶望とも呼べる量の努力をして、たくさんの傷を負って、夢を見始めたあの頃の自分の想いを背負って、頭上にかかった鉛色の雲を抜けて、その上に行け。

キミが重力圏を突破して、彼らが諦めた夢を代わりに見せてあげることを約束すれば、その時、キミの夢は彼らの希望になる。  

キミが彼らを助けてあげるんだ。

それが夢を追いかける人間の責任だ。

それがキミの責任だ。

 

 

どんな時代にも通用する「普遍的な内容」でした。

まさに、今後の人生の道標「コンパス」になってくれる1冊です。

ではでは、また( ̄^ ̄)ゞ